195

雨。ふわふわとしている。

 

道に倒れていた西新宿のお姉さんは無事に家に帰れただろうか。くるしさがすこしは楽になっているといいなとおもう。私はいつも拒絶がこわくて助けることを憚ってしまうけれど、倒れている人のそばに水を置くことくらいはゆるされるだろうか。小さな祈りと。

 

誰の記憶にも残りたくないと思ったり君には忘れられたくないと思ったりする。

 

日記に出来事や感情のすべてを記すことはできないけれど、その不完全さが好き。記憶がいちばんうつくしい。そのとおとさに、ときどき泣きそうになる。