2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

106

手に切り傷がたくさんあったので、シャワーに入るのをやめた。

105

ロボット掃除機を家に迎える。壁にぶつかりながら手探りで掃除をしているさまがすこし可笑しい。何度救っても玄関に落ちてしまうので、大きな箱で玄関を囲う。様子が気になってしまって落ち着いて仕事ができなかった。 紙で指を切る。今回はかなり深めに切っ…

104

生活が戻る。穏やかでいたい。

103

高校生ぶりに友人に誕生日を祝われ、うれしさのあまりどぎまぎしてしまう。高校生一年生のとき、部活の友人たちから耳にかけるタイプのイヤホンをもらったことを思い出す。あまり頻繁に使うものではなかったけれど、もらったときのうれしさをずっとおぼえて…

102

前からくる人の群れをただの流れる景色とすること。電柱にならぶつかることもある。ただし歩き方をみることには多少のリソースを割くこと。避けることのできる災厄もある。

101

リップクリームを失くしてかなしんでいると、姉が「買ったけど使わないリップあるからあげる」といってほぼ新品のリップを差し出す。彼女は使わないリップをわざわざ買うひとではない。

100

小学3年生のとき、クラスの全員が1年で100日分の日記を書くと年度末に担任がパーティーを開いてくれるイベントがあったことを思い出す。 転居前夜、アレクサからの返事はない。

99

仕事をはやく終わらせれば終わらせるほど仕事量あたりの対価は減ってゆく。なにもしていない人間が私と同じ給料をもらっているのが本当にかなしい。怒りはなく、ただ、くるしい日々を平気な顔でやりすごすだけの日々。 今日の荷造り最低限ノルマの荷物をすべ…

98

椅子で朝まで寝てしまう。引越しの準備も仕事もなにも終わっていないのに。 すべてをかかえるさまがかわいそうで痛々しい。

97

トースターの中にいつ入れたのかわからないパンが入っている。そのパンは焦げていて、触るとすこし冷たい。

96

「私が上司なら貴方をすぐに昇進させるのに!」と憤慨してくれる同期がいてくれるから私はもうそれだけでいい。最近は絶望して仕事をやめた後どこの喫茶店で働こうかなと想像するのがすき。実現することのない。 中国人の友人は嫌なことを嫌と言い、間違って…

95

「頑張っている人が報われないのはよくないです」といって私を助けようとしてくれたやさしい上司の手をとらなかった。私は頑張っていないので。

94

読んでいる本に「軽やかに選んで、間違えたらやり直せばいいだけのことだ。」と書かれていてよかった。「選ぶ」に係る副詞として「気軽に」ではなく「軽やかに」を選択するその言語感覚が羨ましくて、憎い。 壊れているジッパーを無理やり上げるような一日。

93

地元を発つ日を昨日にしたのは今日楽しみにしていたライブがあったから。大好きな音を聴いてゆらゆらしたり友人が作ったBGMを聴きながらお酒を飲んだりした。たまに知っている曲が流れるとうれしくなる。 一年ぶりに髪がとても短くて、外を歩くだけで恥ずか…

92

大切な友人だから言わないべきなのか、大切な友人だからこそ言うべきなのかわからない。物心ついてから誰かに怒った記憶がなく、怒り方もわからない。私の心はいつもすこしだけ抉れ、鈍い痛みと虚しさだけがある。裏切った分だけ裏切られるのは当然の報いで…

91

私はその月によく聴いていた曲をプレイリストにまとめていて、その月に撮った写真でお気に入りのものをジャケットに設定している。1月はお気に入りの写真がなかったし、2月も今のところない。つまるところはやく旅に出なければいけない。遠くなくてもいいの…

90

日曜日の夜は頭が痛くなる。理由は火を見るよりも明らか。 家族が揃う最後の日だった。私は疲れてしまって、寝てばかりいる。

89

おじいちゃんしか住んでいない家のことを未だにおばあちゃんの家と呼んでいる。今日は祖母の一周忌。

88

痛いくらいの冬の冷たさが気持ちいい。大きく息を吸い込み、肺がくるしくなる。 姉とすべての感性が一致しており、親友と話しているような気持ちになる。スキー場が煌々と輝いてるね、と言おうとしたら姉が「スキー場が煌々と輝いてるね」と言ったのでおどろ…

87

私が地元に帰ってきてから実家の洗濯機と冷蔵庫が壊れた。 大事な友人の猫が亡くなった。その子猫は突然死で、原因はわからないという。その友人は「なんとなくお前には伝えたかった」といった。私はていねいに、すこしずつ、彼に言葉をつむぐ。生活から突然…

86

猫が部屋の扉を開けたので、入ってくるかなと思ったらそのまま帰っていった。

85

ここ三日間で右手人差し指の第三関節あたりを四回ほど怪我している。骨で角ばった部分を色々な場所に引っ掛けてしまうためである。私は足の小指どころか利き手の人差し指すら制御がきかないらしい。治りかけていた瘡蓋がはがれ、ふりだしに戻る。 短歌は手段…

84

私にはすでに失われた、とうめいで瑞々しい感性にふれると胸がいっぱいになる。不可逆の青。 爪のかたちが綺麗だね、といわれ、これまで自分の爪のかたちを綺麗だと思ったことがなかったのでおどろいた。

83

実家に帰るたびに健康で文化的な生活を思い出すことができる。私の帰る場所はきっと東京ではない。 バランスのとれているように見える二人はお互いに同じ違和感を抱えていることがあるし、それはいつも離れて時間が経ってから気づく。

82

あのときダンボールの中でないていた黒い子猫を拾わなければよかったと、今でも思うことがある。私はほんとうに最低なので。

81

いかつい見た目の男の人が持っていたビニール袋にパイの実が入っていてよかった。

80

このちっぽけな責任感さえなければ仕事なんて絶対にしていないし、どこか旅に出てお金が尽きたら静かにきえる。 上司はこんなにもやさしいのに、私はやさしくしてくれる人を頼ることができない。頼ることを迷惑をかけることだと思い込んでおり、ひとに迷惑を…

79

私がどんな仕事をしてもきっと心は削れるけれど、今の仕事は非常に削り方が粗く、断面はざらついている。 中国出身の同期が「知らんけど」を流暢に使っていて感嘆する。彼女は関西で日本語を学んだという。