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東ひかりさんの"Girl with short cut, about 20 years old, starting at us."を読む。2019年から2022年に書かれた日記が収録されているのだけど、それらを年単位で区切り1ページに4年分をまとめて掲載する、という少し変わった体裁がとられている。この説明はかなり拙い。

ある一人の日記を読んでいるはずなのに四つの独立した物語が並行して進んでいるような不思議な感覚があったが、一年という年月は物語を独立させるには十分な時間なのかもしれない。彼女の文章に散りばめられたやさしさやかなしみが、これからの私の夜を何度も救うのだろうと思う。吉祥寺まで買いに行ってよかった。

「すきな人と一緒にいたいと思うほど、私がいつか彼の心を破壊してしまうのが怖い」という文があって、性別こそ違えど私も全く同じ感情なので安心する。ひとりじゃないということがわかる。

 

良いライブを観て家に帰る。いい休日だった気がする。夏がたりないね。