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家のチャイムが鳴る。その時間帯にちょうど宅配が来る予定だったので相手を確認せずにドアを開けると明らかに宅配業者ではない人間がいて、私はまた自分の不用心さを呪う。ケーキ屋です、と言う彼女のセールスを私は丁重に断る。断られることを知っていたかのように彼女はすぐにその場を立ち去る。アポイントのない電話または訪問をする人間は大抵の場合まともではないと知っている。親しい友人はその限りではない。

 

外はかなり冷えている。コーンスープの温度を奪いながら歩く。