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海の見える道の駅でお雑煮をサービスしてもらう。騙されているのかと思ったけれどそんなことなかった。人がみんなあたたかい。

 

廃校を再利用したレストランにいく。校舎は自由に散策することができたので、食べ終えたあとに歩き回ったり写真を撮ったりする。木造校舎のにおい。小中学校の校舎にしかない種類のノスタルジーがある気がする。

 

曇り空だったので海岸沿いを走るのをやめ、梼原町にある雲の上の図書館にいく。ピックアップされていた中森弘樹著『「死にたい」とつぶやく』がよかった。旅が終わったら改めて読みたい。隈研吾が設計した建築もすごくよかった。それゆえに音を出して撮影をしている人間も、通路でポートレートを撮っている人間もいた。私がこの図書館の司書だったらいやなきもちになると思う。

 

車道が本当に狭くて狂いそうになる。車一台がぎりぎり通ることのできる幅の道で、当たり前のように対向車がくる。待避所のすぐ横は崖で、落ちたらしばらく誰にも見つからないと思う。免責補償に入っていないレンタカーで走る道ではなかったし、せめて軽自動車を借りるべきだった。対向車がこないことを祈りながら走る。

 

四万十は街灯が少ないから星が綺麗にみえそう。今晩は曇り空だったのが惜しい。けれどこの不満足はこの場所にもう一度訪れる理由になる。