2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

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お昼ごはんのお店を決めるとき、あまり個人的に気乗りしない友人の提案を肯定すると「それは気乗りしてないときのトーンだね」とばれて、すこしうれしかった。私は自分の意見をいわないから、いわなくても伝わる人間だけが周りに残っている気がする。ほとん…

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京葉線に乗るときにだけ存在する感傷の種類があるような気がする。車窓の景色が綺麗だからかもしれない。 高校の頃の友人と会う。話している時間よりも麻雀をしている時間のほうが多くて、それがすこしだけさびしい。

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担当していた業務が終わらなくて、上司に引き継いでもらう。この一ヶ月間、わたしはなにもできなかったな。涙もでない。 バイト終わりに部屋の掃除をするとはかどる。

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ぜんぜんだめな仕事は明日で一区切り。 映画館で映画を観るという行為、映画の内容を楽しみたいというのは勿論あるけれど、ゆるやかな拘束のなかで健全な安静や興奮を得るという意味合いが強い。私はそれがすごくすき。私は家でひとりだと二時間の映画を最後…

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簡単だからすぐ終わると思います、といわれて担当することになった仕事がまったく終わらない。簡単な仕事すら一人で履行できない程度の能力なのではやくやめたほうがいい。

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今日も部屋から出られなかった。周りにいるすべての人間が敵にみえる日。 終業前、仲の良い会社の先輩からやさしいチャットがくる。言葉の端々に気遣いがあり、そのあたたかさにうれしくなる。

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韓国人の上司は最近夢の中の言語が日本語になったという。自分の中の言語が増えるのは一体どんな感覚なのだろう。私も夢の中の言語が日本語以外になるまで海外に住んでみたいけれど、私の性格ではそれも難しいということもわかる。今日は部屋からでられなか…

495

たくさん歩く。買ったばかりのブーツが壊れる。 無責任とされる行動において主体性がないことは何の免罪符にもなり得ない。私はまた私のことがすこし嫌いになる。

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生まれも育ちもまったく異なる人と話すと自分の中の世界がすこしだけ広がる感じがする。小説やエッセイを読んでいるときの感覚もこれに近いかもしれない。 お客さんが来ない。お店の前の通りに人が一人もいない。営業中なのにシェフがビールをおもむろに開け…

493

同期以外の会社の人とはじめて会う。みんなやさしい人で、会う前に想像していたさまざまななことのすべてが起こらなかった。きみはNISAとかしなさそうだね、といわれて、よくわかってるじゃんとおもう。 お酒を飲む。歩いて帰る。

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躁のときにした出席の回答で鬱のときの私が苦しむ。逃げ場のないひとりがこわい。私が唯一話せるひとは私以外にも話せるひとがたくさんいる。 今はとにかく遠くへ行きたい。ここにいたくないという表現の方が正確かもしれない。仕事や生活についていっさい考…

491

すごくさむくて、身体の芯から冷えきっている。神宮球場は雨。 部屋に他者の存在がなければそこが自分の世界になり、自己の異常性に気付くことができない。まるで自分が正しいかのような錯覚。

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草むらでねむる野良猫は細菌に感染していて、目や鼻がかなりひどく汚れている。そのとき一切の躊躇なくウェットティッシュで顔を綺麗にしてあげる友人をみて、そのまっすぐなやさしさに泣きそうになる。拭いたあと、美人さんだねえといいながら友人が猫を撫…

489

日本語が未熟な人と日本語でやり取りをするとき、相手の発音や語彙もしっかりしているのに、うまく意思の疎通ができないことが多い。私たちは普段意識の外側にある細かい助詞のニュアンスで正しいコミュニケーションを実現していることがわかる。逆に、きっ…

488

おだやかな友人と話しているとき、自分もおだやかな話し方になっていることに気づく。 一通りの家事をして、やわらかい日差しのあたる窓際に置いたビーズクッションの上でねむる。

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盛り付けの工程が複雑で覚えられない。調理補助しっかりできなくてすいません、と謝ると「いてくれるだけで俺もお客さんも安心するから、そんなに気負わなくていいんだよ」と言われ、存在をゆるされたような気持ちになる。本職と違って心理的安全性がかなり…

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仕事中に意識を失って大事な会議を寝過ごす。もうすべてがどうでもよくて、一切の感傷がない。 久しぶりに買い物に行けたのでえらい。カルボナーラの火入れが完璧でうれしい。

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『52ヘルツのクジラたち』を読む。最近、公衆の面前で親が子に手をあげる場面を何度かみていたから、きっとこれは現実から遠くない物語なのだと思うし、その事実に吐き気がする。物語のように、魂の番のような人が目の前に現れて、鳴り止まない暴力のような…

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美容室にいく。髪は長いままで、でも私は今の髪型をそこそこ気に入っているのだけど、この状態のまま飲食店で働いてお客さんを不快にさせないだろうかと不安になる。いまの美容師さんが執拗にパーマをすすめてくるのはそれが私に似合うからではなく、単にお…

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私が一日半かけて作った成果物を上司が10分で完成させていて、自分の力不足に落ち込む。「これで使い方を覚えたと思いますし、一日半の努力は決して無駄ではないですよ」とやさしく伝えてくれる。 友人とビジネスを始めようとしていることを後悔している。他…

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花の名前を教えてもらう。沈丁花という言葉の響きも、かたちもうつくしい。東京にきてから、今までみたことがなかった花をたくさん知ることができてうれしい。

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背中でやわらかな日差しを感じながら新宿御苑でサンドイッチを食べる。あたたかい日。 帰りの電車内で目の前の人が吐いてしまったとき、私だけがその場から離れなかったのは、彼にとって迷惑だっただろうか。でも私にはそういう時に迷わず助ける友人がいて、…

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お客さんに名前を聞かれておどろく。私は誰かの記憶に残れるのかな。

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仕事が終わりベッドに倒れ込み、そこからは一切の身体的活動ができない。友人からの連絡も返せない。今日はなにもたべていないから、お腹が空いているような気もする。この気力では簡単な調理魔法もつかえない。もちろん外に出ることも。大丈夫ととなえてね…

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ずっと体調が悪い。最近はすこし良くなっていたのに。 財布を落としそうな気がしてお金を預けた数時間後に財布を落とす。届いていてよかった。財布かわいいっすね〜と店員さんがにこにこしながら渡しにきてくれて、おだやかな気持ちになる。おだやかになって…

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無責任な友人をみて、無責任だなとおもう。私は不誠実な人間だから、なにもいうことはない。他人の痴情について心配する余裕が、いまの私にあるわけがない。 誕生日にもらった花が枯れる。渡されたときの感情をずっと覚えている。きれいな濃い青の花を一本取…

476

ずっと動悸がする。なにもできない。

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初めてシェアラウンジを利用する。店内の本を持ち込んで読むことが公式で許容されていて、それはなんら悪いことではないのだけれど、なんとなく抵抗がある。買わない本には手垢をつけたくないし、手垢のついた本を買いたくない。いつか私が本をラウンジに持…

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会社の人たちと卓球をする。ふるさと納税をしていないのは私だけ。 どうすれば場の中庸が保たれるかをずっと考えていて、ひとりで勝手に疲れてしまう。そんなこと誰も頼んでいないのに。ねむりたいけれど、部屋がかなりよごれているから、すこしでもきれいに…

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バイトの日。昼と夜どちらも出勤したのでまかないが二回出る。美味しい。 きっと私を雇って増える売上よりも雇うための人件費の方が高い気がする。それでも私を雇うのは、シェフが目先の売上だけに囚われていないからなんだろうな。今日は人件費だけで赤字だ…